歴史の勉強と観光
こんにちはchessinuです。
最近バイクヘルメットを新しく購入したので、記念にどこかへツーリングに行くことにしました。
それでどこへ行こうか悩んだ結果、以前から一度行ってみたかった「吉見百穴」に決定。
実際に行ってみると「吉見百穴」も良かったのですが、吉見百穴がある吉見町自体も「山や川などの自然が豊か」で、スーパーカブで走行していてとても気持ちが良かったです。
ただし現在はコロナ禍ということもあり、ソーシャルディスタンスに十分に気をつけて観光をしてきました。
ということで、記事の前半で「吉見百穴についての簡単な紹介」をし、記事の後半で「実際に吉見百穴を観光」していきます。
吉見百穴についての知識
それではまず始めに、「吉見百穴」について色々と調べてみたので紹介をします。
やはりその観光地へ行く前にある程度の知識を持っておいた方が、実際に観光している時の面白さも全然違ってきますからね。
- 名称
- 吉見百穴(よしみひゃくあな or よしみひゃっけつ)
- 目的
- お墓
- 時代
- 古墳時代後期(6~7世紀頃)
- 発見者
- 坪井正五郎
- 発見時期
- 1887年(明治20年)
- 穴の数
- 237基(現在は219基)
- 場所
- 埼玉県比企(ひき)郡吉見町北吉見324番地
吉見百穴の各詳細について
名称
自分の場合は特に意識をせずに「吉見百穴(よしみひゃっけつ)」と呼んでいたのですが、吉見百穴公式サイトには「吉見百穴(よしみひゃくあな)」と書いてありました。
しかし実際の所、吉見百穴の読み方は「よしみひゃくあな」と「よしみひゃっけつ」のどちらでもいいそうです。
というのも、史跡管理者の吉見町では「ひゃくあな」と呼んでいるのに対して、国の行政機関である文化庁では「ひゃっけつ」と呼んでいて全く統一されてないからです。
ちなみに「百穴」と言っていますが、実際の穴の数は100基ではなく「237基」あります。しかし色々とあり、現在では「219基」まで減少しています。
目的
「そもそも吉見百穴とは何か?」ということなんですが、簡潔に言うと「昔の人のお墓」です。
ただ当時の庶民がこのお墓に葬られていたというわけではなく、ある程度の「権力を持った人間」と「その家族」のお墓という風に考えられています。
まぁ庶民一人一人のお墓のために、こんな岩山の斜面で大きな穴を開ける大変な作業なんて到底できませんからね。きっと偉い人が庶民に命じて、自分たちのお墓を作らせていたのでしょう。
時代
それではこの吉見百穴が作られたのはどれくらい昔かというと、何と今から「約1400年前の古墳時代後期(6~7世紀頃)」まで遡るそうです!
発見者&発見時期
吉見百穴自体は、既に江戸時代中期頃から数基の横穴が開口しており、地元の人達からは百穴(ひゃくあな)と呼ばれていたそうです。(これが名前の由来)
ただしこの時点では、何のための穴なのかは全く分かっていませんでした。
それを当時(1887年)東京帝国大学の大学院生であった「坪井正五郎(つぼい しょうごろう)」という方が、地元の人達と協力して約6ヶ月に及ぶ全面発掘を行い「237基」の横穴を発掘して調査をしました。
また、この坪井先生は日本初の「人類学者」として、日本の考古学や人類学の発展に大きく貢献したそうです。
ちなみに坪井先生のお写真はこちらになるのですが…
ネット上では大泉洋に似ていると話題になっていたそうで、実際に大泉洋が写真を持って比較している画像も合ったりします。(個人的にはくりーむしちゅーの有田に似ていると思いましたが笑)
吉見百穴に向けて出発!
それでは購入した新しいヘルメット「Arai CLASSIC AIR」を被り、吉見百穴に向けて出発をします!
この日は天気にも恵まれ、冷たい風が爽やかで走っていて気持ちが良いです。
自分が住んでいる場所ではほとんど山を見かけることがないので、こういう自然豊かな景色を見るのが本当に癒やされます。
ちなみにここは「御成橋」という、荒川にかかっている橋の上です。(県道27号)
吉見百穴に向けて走っている道中でやたら混雑している場所があり、何かと思って寄り道してみることにしました。
中に入ってみると、まぁ人と車とバイクがいっぱい…!
スーパーカブを駐輪場に停めて確認してみると、どうやら「道の駅 いちごの里よしみ」という場所のようです。
後で知ったのですが、吉見町って「苺」が結構盛んに栽培されているらしいです。
まぁそんなこんなで、ようやく目的地である「吉見百穴」に到着しました!
吉見百穴の見どころ
それでは吉見百穴の見どころについてですが、基本的には以下の4つのポイントがあります。
- 百穴
- ヒカリゴケ
- 地下軍需工場跡地
- 吉見町埋蔵文化財センター
百穴
「百穴」は吉見百穴という名前の通り、ここのメイン観光ポイントです。
横穴の空いている岩山には階段が設けられており山頂へ登ることができるのですが、かなり急な階段で地上からの高さも距離もあり、自分の様な高所が苦手な人間にとってはちょっとキツイかもしれません…。
登っている最中に下を見たら、リアルに足がちょっとすくんでしまいました笑
ヒカリゴケ(光苔)
ヒカリゴケは外からの光を反射して、黄緑色に発色しているように見える苔で、日本では北海道から中部以北の1,700m以上の洞窟や岩陰などの、暗く湿った場所に生育しているそうです。
なぜこれが観光ポイントになっているのかと言うと、ヒカリゴケが平野部で生育しているのは大変珍しいからだそうです。
ちなみに乾燥している冬の時期より、湿度のある初夏辺りが一番綺麗に光って見えるそうです。
地下軍需工場跡地
第二次世界大戦末期(1944~1945年)に、吉見百穴一帯の岩山の地下に中島飛行機の「地下軍需工場」を造るため、巨大なトンネルが数多く掘られました。
吉見百穴にはその出入り口として、3ヶ所の坑口(こうぐち)が掘り出されています。
その際に何やかんやあっていくつかの横穴が取り壊され、元々「237基」あった横穴が現在では「219基」となっているそうです。
実を言うと「百穴」よりも、この地下軍需工場跡地内を巡る方がめちゃくちゃ人気があるらしく、自分もこちらをメインで楽しみにしていました。
が、しかし老朽化の影響で崩落の危険があるため、もう長い間ずっと「閉鎖状態」になっているそうです…涙。
受付の方がおっしゃるには、もうかれこれ2年以上は閉鎖されているのことで、もしかしたらもう一般公開は永遠にない可能性まで有るらしいです。
あぁ~本当に見たかった~!
吉見町埋蔵文化財センター
パンフレットによると、縄文時代の土器や土偶をはじめ、埼玉県指定文化財の「白磁四耳壺(はくじしじこ)」と呼ばれる酒を入れる器などの出土品が展示されているそうです。
また、勾玉を造る体験教室なども開かれているそうなんですが、コロナの影響で当面は臨時休館しているようです。
実際に吉見百穴を観光してみる
それでは、出入り口のすぐ横にある受付でチケットを購入して中へと入っていきます。
ちなみにチケットの値段は、中学生以上の大人が300円で、小学生以下の子供が200円でした。(※小学生未満は無料)
中に入場すると、すぐに百穴がお出迎えしてくれます。ちなみに右側には、先ほど紹介した「吉見町埋蔵文化財センター」があります。
それでは高い所はあまり得意ではないのですが、せっかく来た記念に岩山を登っていきたいと思います。
結構上の方へ登ってきましたが、やっぱり下を見ると怖い…というか柵のような手すりが低すぎて心許ないです。
ちなみに岩山の斜面に空いている横穴の中には、普通に入って写真を撮ることができます。
ただし中はかなり狭いので、入る時に腰を痛める恐れがあるので気をつけてください。
でも中はヒンヤリしていて、夏場とかなら気持ちよく眠れそうな感じがします(笑)
ようやく頂上付近まで来ました!
案内の看板によると、天気が良ければここから富士山が見えるそうです。川沿いの桜が咲く季節に来たら、また見える景色も全然違ってくるようですね。
それで何だかんだ言いながらも、ついに頂上にたどり着きました。
だがしかし、おそらく誰も居ないであろう入ることのできない小屋があるだけで、他には特に何もない様子…。
というわけで、戻ります。
ヒカリゴケ&軍需工場跡
頂上から降りる途中にガチで足を滑らせて転びかけましたが、何とか無事に下へ辿り着いたので、「ヒカリゴケ(光苔)」と「軍需工場跡地」を観光していきます。
ヒカリゴケ(光苔)
まずは「ヒカリゴケ」ですが、目印の看板の近くにある横穴から柵越しに覗く感じです。
まぁ乾燥している冬の時期が悪いというのもあるのでしょうが、はっきり言って全くどれがどれだか分かりませんでした。(多分画像の赤丸の辺りにあるような…)
他の観光客の人たちも、同じようなことを呟いていました。
軍需工場跡地
先ほど紹介した通り、「軍需工場跡地」は老朽化による崩壊の危険性があることから、一般公開は結構前から中止となっています。
なので柵越しに中の様子を見ることしかできませんが、そこに近づくだけで中から凄い冷たい風を感じます。
まぁ中に入ることができないのは非常に残念でしたが、トンネル内の雰囲気は何となく分かったので、それだけでも良かったということにして自身を納得させておきます。
食事休憩~甘味処~
一通り観光し終わった後、吉見百穴の休憩場で売られていた「五家宝(ごかぼう)」という、埼玉県で生産・販売されている和菓子を記念に食べてみました。
色々な種類の味があってどれにしようか迷いますね~。
五家宝はおこしを水飴で固めた後、きな粉を表面にまぶした和菓子らしいです。ちなみに抹茶味とクランベリー味を1本ずつ購入しました。
実際に食べてみると想像していたよりは甘くなく、むしろかなり薄味の印象を受けました。(食感はモチっと)
きな粉で口の中がパサパサになってむせていたら、販売所のスタッフの方がお茶を入れて持ってきてくれました笑
あとがき
今回は「地下軍需工場跡」と「吉見町埋蔵文化財センター」が閉鎖中だったので、吉見百穴の全てを見学できたわけではないのですが、入場料300円でこの内容は結構満足できる感じです。
吉見百穴は来る時期によって見える景色もかなり変わってくるので、今度は川沿いの桜が咲く季節になったらまた来てみたいですね。
皆さんもぜひ一度、吉見百穴へ観光に訪れてみてはいかがでしょうか。
さようなら~