加速を選ぶか最高速を選ぶか…
こんにちはchessinuです。
GB350はとても乗りやすくていいバイクなのですが、やはり巷で言われているとおり「馬力」が若干?低いので、高速道路を走行している時に「最高速」をもう少し伸ばしたいなぁ~なんて思うことが有ったり無かったりします。
では具体的にどうしたら良いのかと言うと、一番手軽で簡単なのは「ドライブスプロケットを交換する」という方法です。
ということで今回は最高速を向上させる目的で、GB350のドライブスプロケットを純正の「14T」から「15T」に変更してみたという記事内容になっています。
GB350(GB350S)のスプロケの交換を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください!
スプロケットについて
GB350(GB350S)のスプロケットを交換するにあたり、事前に知っておくべきことがいくつかあるので紹介します。
- スプロケットの種類と働き
- スプロケットの歯数(丁数)
- スプロケットの交換時期
- GB350(GB350S)に適合するスプロケット
スプロケットの種類
バイクのドライブチェーンに関係するスプロケットは「2種類」あります。
まず1つがエンジン側に取り付けてある「ドライブスプロケット」で、車体のフロント側にあるので「フロントスプロケット」とも呼ばれており、今回の作業ではこちらのスプロケットを交換します。
そしてもう1つがリアホイール側に取り付けてある「ドリブンスプロケット」で、車体のリア側にあるので「リアスプロケット」とも呼ばれています。
それでこのドライブスプロケットにエンジンから作り出された「動力(回転運動)」が伝わり、それが「ドライブチェーン」を通してドリブンスプロケットまで伝わることで、タイヤが回転して走行できるようになっています。
ということでドライブチェーンを介してエンジンとタイヤを「繋げる」ことが、この前後スプロケットの「働き(役割)」って感じです。
スプロケットの歯数
スプロケットの歯数を変更することで、そのバイクの「加速性能」を向上させたり「最高速」を伸ばすことができます。
ただし加速性能と最高速は「トレードオフ」の関係になっており、どちらかを良くするとどちらかが悪くなるので、両方を同時に得ることはできず、一般的には以下のような関係が成り立っています。
それでGB350の純正スプロケットはフロントが「14T」でリアが「35T」なので、フロントを「15T」にすることで「最高速度」を伸ばすことができます。
ちなみに「ドライブスプロケット1T」の変更と「ドリブンスプロケット3T」の変更がほぼ同じらしいので、リア側よりも「フロント側」のスプロケットを交換することで、より走りに「大きな変化」を得ることができるようです。
スプロケットの交換時期
これに関してはネット上で色々調べてみたのですが、特にこれといって決められた明確な「距離」や「期間」はありませんでした。
というのも、そのバイクに取り付けているスプロケットの「品質」や「材質」であったり、日頃の「メンテンスの仕方」にもよってスプロケットの「摩耗具合」も全然変わってくるので、一概にどれくらいと言うことは分からないからです。
ただし一般的な目安としては「約15,000~20,000km」ぐらいで交換が必要と言われているようですが、結局のところ一番大事なのは「目視」で歯の摩耗具合を確認することだそうです。
GB350&GB350Sに適合するスプロケット
記事を書いている現時点(2021年10月中旬)において、GB350とGB350Sに「確実に適合する」と言えるスプロケットは、これから紹介する「ぱわあくらふと」のドライブスプロケット15Tだけだと思われます。
またこれから他のメーカーからGB350(GB350S)に適合するスプロケットが販売され次第、こちらの記事の方でも紹介したいと思います。
交換に使用するスプロケットの紹介
GB350に新しく取り付けるドライブスプロケットの紹介をします。
- メーカー
- ぱわあくらふと
- 製品名
- Rikizoh(力造) HONDA GB350/GB350S フロントスプロケット 15T
- 価格
- 4,950円(税込)
- 適合車種
- GB350/GB350S
- 歯数
- 15T
- 重さ
- 約220g
純正スプロケットとの比較
画像の左側が純正スプロケット14Tで右側が新しいスプロケット15Tです。
そしてそれぞれの重さを計測してみたところ、純正スプロケットが「約200g」で新しいスプロケットが「約220g」だったので、まぁ歯数が増えた分ぐらいには重くなっている感じですね。
補足事項
GB350に新しいスプロケットを取り付ける上で以下の点が気になったので、メーカーの「ぱわあくらふと」にメールで質問をしてみました。
- 速度メーターの誤差
- スプロケットの表裏
- チェーンガイドプレートの干渉
GB350の速度センサーは「車輪の部分」にあるので誤差は生じないそうです。
次にこのドライブスプロケットの「表面裏面」に関してですが、両面とも「同じ形状」をしているので、どちらの面を内側or外側にして取り付けても大丈夫だそうです。
またスプロケットカバーの内側には「チェーンガイドプレート」と呼ばれる金属パーツがあり、スプロケットの「歯数を増やす」ことで、このチェーンガイドプレートに「接触」する可能性があるので気になっていましたが、メーカーに聞いたところ「純正のまま」で特に問題ないそうです。
ちなみにこのチェーンガイドプレートの役割は走行中に「チェーンが外れるのを防ぐ目的」や、また「チェーンが他のパーツを傷つけるのを防ぐ目的」とされています。
スプロケットの交換に使用する道具と作業手順
使用する道具
GB350のドライブスプロケットを交換する際には「ドライブチェーンの調整作業」も行う必要があるので、事前に用意する工具はどうしても多くなってしまいます。
ただし工具を揃えてしまえば「他のメンテナンス作業」でも使用できるので、これを機に購入しておいても良いと思います。
- ドライブスプロケット15T
- 8mmソケット スプロケカバー アジャストボルト
- 10mmソケット チェンジペダル フィキシングボルト
- 19mmメガネレンチ
- 24mmメガネレンチ
- トルクレンチ
作業手順
GB350のドライブスプロケットを交換する作業において、明確に「コレ」と決まった手順はないので、人によっては多少順番が前後すると思います。
- チェンジペダルを取り外す
- スプロケットカバーを取り外す
- ドライブチェーンを緩める
- 純正スプロケットを取り外す
- 新しいスプロケットを取り付ける
スプロケットの交換作業~前編~
作業前の準備
まず始めにメインスイッチを必ず「OFF」にしてギアを「N(ニュートラル)以外」に入れ、「センタースタンド」を掛けた状態にしておきます。
そして今回はドライブチェーンが見えやすいように「チェーンケース(チェーンカバー)」を外していますが、通常のスプロケの交換作業ではチェーンカバーを外す必要はありません。
チェンジペダルを取り外す
ドライブスプロケットを「保護」しているスプロケットカバーを外すには、まず「チェンジペダル」を取り外す必要があります。
チェンジペダルは付け根にある「1本のボルト」で留められているので、それを「ソケットレンチ(10mm)」で取り外します。
このような6mmのフランジボルトで留められています。
あとはチェンジペダルを手前に引っ張って取り外すだけですが、周りのパーツにぶつけて「傷」を付けないように気をつけて作業を行ってください。
スプロケットカバーを取り外す
次にドライブスプロケットを保護しているスプロケットカバーを取り外します。
スプロケットカバーは下の画像の赤い丸で囲まれた「2本のボルト」で固定されているので、それを「ソケットレンチ(8mm)」で取り外す必要があります。
まぁどちらのボルトから外してもいいと思いますが、今回はとりあえず下のボルトから外していきます。
そして2本のボルトを外し終えたら、スプロケットカバーを手前に引いて取り外します。
取り外したスプロケットカバーの内側は油汚れが凄いので、後で「パーツクリーナー」を使用して掃除しておきました。
お目当ての「ドライブスプロケット(フロントスプロケット)」は、カウンターシャフトにこんな感じで取り付けられています。
それでこの元々取り付けてある「純正ドライブスプロケット(フロントスプロケット)」を取り外すには、「ソケットレンチ(10mm)」を使用して、赤丸で囲まれている「2本のボルト」を外す必要があります。
ちなみにホンダ公式のサービスマニュアルによると、この2本のボルトの正式名称は「ドライブスプロケットフィキシングプレートボルト」という無駄に長ったらしい名前になっています。
なおボルトを外す際にギアを「N以外」に入れておかないと、スプロケが「回転(空転)」して取り外せません。(または取り外しにくいです)
そして2本のボルトと一緒に「フィキシングプレート」も取り外しておきます。
なお取り外したフィキシングプレートと2本のボルトは、この後に再度使用するので失くさないように保管しておいてください。
これで後は純正ドライブスプロケットを、カウンターシャフトから取り外すだけの状態になりました。
スプロケットの交換作業~後編~
ドライブチェーンを緩める
それでドライブスプロケットをカウンターシャフトから取り外すには、まず「ドライブチェーン」を緩める必要があるのですが、先ほど紹介したとおりこの「ドライブチェーンの調整方法」に関しては、別の記事で詳しく紹介しているのでそちらを参考にして作業を行ってみてください、
そしてドライブチェーンをゆるゆるに緩めたら、ドライブスプロケットをカウンターシャフトから引き抜いて取り外します。
カウンターシャフトに少し「錆汚れ」みたいなのがあったので、新しいスプロケットを取り付ける前にパーツクリーナーを使用して綺麗にしておきました。
新しいスプロケットを取り付ける
そしていよいよ新しいスプロケット(15T)を取り付けていきます!
新しいスプロケットを一度奥まで差し込んでおき、手前にあるカウンターシャフトの「溝部分」でフィキシングプレートと一緒にボルトで固定します。
ソケットレンチ(10mm)で左右のボルトを交互にバランス良く締めていってください。
それである程度ボルトを締めたら、最後にトルクレンチで「締め付けトルク10N・m」で固定します。
こんな感じで無事に新しいスプロケットを取り付けることができました!
そして最後にリアタイヤを回して、スプロケットとドライブチェーンに「引っかかる部分」や「異音」が無いかを確認します。
あとは緩めたドライブチェーンの遊びを調整して、取り外しておいたカバーやギアチェンジペダルを元に戻せば全ての作業は完了です。
お疲れ様でした。
GB350のスプロケットを交換した感想
それでは最後にGB350のドライブスプロケットを「15T」に交換して走行した感想を紹介しますが、あくまでもこれは「個人的にそう感じたこと」なので、絶対的ではないということだけはご了承ください。
で、どうだったのかと言うと、まず走り出してからすぐに思ったのは「1~2速」が以前より使いやすくなっているということです。
あと高速走行している時のスピードの「伸び」はもちろんのこと、スピードを出している時の車体自体の振動が減って「安定感」も増したような気がしました。(あと微妙に「パルス感」も増した気が…。)
なのでトータルで言うと、個人的には間違いなく「乗りやすくなった」と思います。
ただし忙しくてまだ近場をちょっとしか乗れていないので、もう少し「色々な条件の場所」で乗ってから、またこちらで詳細な報告をしたいと思います。
ということで、以上で「GB350とGB350Sのドライブスプロケットの交換方法」を紹介した記事は終わりとなります。
ぜひ皆さんもこの記事を参考にしながら交換してみてください!
さようなら~
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