Nahimicってなに?
こんにちはchessinuです。
MSI公式サイトのユーティリティソフトをダウンロードするページで、たまたま「Nahimic(ナヒミック)」というソフトウェアを発見しました。
一体何なのか気になったので「Nahimic」に関して調べてみると、MSI製品ではお馴染みのサウンドユーティリティソフトであることが判明。
なのでこちらのページを見に来てくださった方も、おそらくMSIのマザーボードを使用しPCを組み立てた方やMSIのゲーミング系PCを使用している方が多いと思います。
ただこの手のソフトは大概地雷である可能性が高いのですが、まぁ“物は試し”という精神のもとでとりあえず使用してみることに…
というわけで、この記事ではサウンドユーティリティソフトウェアの「Nahimic」を、実際に使用してみた感想および使い方を紹介していく記事です。
まだ「Nahimic」を使用していない人などは、こちらの記事を読んでぜひ参考にしてみてください。
ちなみに「Realtek Audio Console」についてまとめた記事もあるので、こちらもぜひ合わせて読んでみてください!
Nahimicについて
サウンドユーティリティ「Nahimic」は簡単操作でパソコンのオーディオパフォーマンスを向上させる、便利で画期的なサウンドテクノロジーを提供します。
開発元
発行・開発元は「A-Volute」というフランスの企業。
フランスの名門工科大学「Ecole Centrale de Lille」の同級生である、Tuyen PhamとAmbroise Rechtの2人によって2004年に創設された。
A-Volute社のサウンドテクノロジーは、フライトシミュレーターや家電などで幅広く利用されている。
追記 : 2020年4月頃SteelSeriesによって買収済。なので今後はSteelSeriesブランド製品のサウンド関連は、Nahimicの機能をベースとして利用していく可能性も。
また将来的にはSteelSeries以外の製品では、Nahimicの機能が使用できなくなる可能性も…??
名前の由来
3Dサウンドテクノロジー開発時のプロジェクト名「N Array Headphpne Integrated MICrophone」に由来。
オススメの設定
特になし。
自分の好きなように設定・調節してみてください。
Nahimic Companion
フォーラムを見ても情報が少な過ぎてイマイチよく分からないんですが、おそらくNahimicの更新に関係する?ソフトウェア(アプリ)っぽい感じです。
PC起動時に「Nahimic Companion」を自動的に起動するかどうかを選択します。
更新情報
Nahimicの更新(アップデート)内容を確認する場合は、Microsoft StoreのNahimicダウンロードページの下部に記載があります。
例として、Nahimic ver1.5.2→ver1.5.4における大きな変更点は以下のとおりです。
- 「Equalizer」に「ON/OFFボタン」を実装
- 「設定」に「サポートリンク」を追加
最新バージョン情報
現時点(2021年6月中旬)における「Nahimicの最新バージョン」は「1.7.2」となっています。
今回のアップデートでの大きな変更点として「ロゴのデザイン」が新しくなりました。新旧で見比べてみると、Nahimicという文字の下に「By steelseries」が追加された感じです。(左が旧で右が新)
他にはソフトウェアの全体的な動作の安定性を向上させたようです。
ダウンロード場所
Microsoft公式ページよりダウンロードします。
Nahimic3を使用してみる
記事を書いている現時点での最新バージョン「Nahimic 3」を使用します。
「Nahimic 3」には以下の4つの機能があります。
- オーディオ
- 没入感のあるサウンドテクノロジー機能
- マイク
- 電子機器から発生するノイズの除去などをして、マイク音声をクリアにする機能
- サウンドトラッカー
- ゲーム内で発生する銃声や足音などの主要な音の方向を、プレイ画面上に示す視覚的インジケータ機能
- Sound Sharing
- PCに接続してある2つのヘッドフォンで同じ音を共有できる機能
オーディオ
Nahimicはオーディオデバイスの種類に関わらず、様々な利用シーンで高い没入感のあるバーチャルサラウンド環境を提供します。
ここでは以下の4つのシーンに応じた、オーディオプロファイルの選択と設定が出来ます。
それぞれデフォルト設定のまま使用するか、自分で好きなように設定して使用するかは自由です。
自由に設定した後に、デフォルトの設定に戻す場合にはリセットをクリックします。
- 音楽
- 映画
- ゲーム
- コミュニケーション
バーチャルサラウンド技術
バーチャルサラウンドをオンにすると、まるで音に包まれているような感覚になります。ワンクリックで7.1ch、360°のリアルなバーチャルサラウンドを実現。
オーディオで一番注目すべき機能は、こちらの「バーチャルサラウンド技術」です。
「Nahimic」独自のサウンドテクノロジーにより、ステレオスピーカー(2ch)を仮想的に7.1chサラウンドで表現します。
実際に使用してみると、確かに説明通り音に包まれているような感じ(サラウンド)はします。
ただジャンルにより向き不向きがありますね。まぁこれは使用する人によって感じ方は全然違うと思いますが。
例えば今Youtubeなどで流行っている「ASMR」などを聞くのには向いているのかも知れませんね。
実際に雨音やカミナリの音、花火の音などをバーチャルサラウンド技術を使用して聞いてみましたが、かなり臨場感が増して面白かったです。
また、オーケストラ系の音楽なども良かった気がします。逆にそれ以外の音楽を聞くのには全く必要ないように感じました。
しかしこれはあくまでも仮想の7.1chサラウンドであり、やはり実際にスピーカーを用意して聞く7.1chサラウンドとは全然違いますね。
個人的なおすすめ!(ヘッドホン推奨)
- 映画
- 自然系ASMR
- クラッシク系?音楽
- FPSやアクションゲーム
その他の設定
またバーチャルサラウンド技術の他にも以下のような設定もできますので、それぞれお好きなように調整してみてください。
- 音声の明瞭度(Voice)
- 音声の明瞭度を調整して、ゲームや映画の音を聞き取りやすくする。
- バスブースト(Bass)
- 爆発音やエンジン音およびベースギター音などの低音域を調整して、より迫力のあるサウンドを実現。
- 高音強調(Treble)
- 音声信号の周波数を調整することにより、聞き取りにくいゲーム内の足音や銃声の位置を聞き取りやすくします。
- 高性能音量(Volume Stabilizer)
- 出力される音量の振れ幅を少なくすることにより、それぞれの最適な音量に調整してくれる機能。また低音域を下げることにより、周囲に対する静音性を維持するナイトモードもあります。
追記
2020年10~11月頃のアップデート(ver1.51)により、オーディオ設定項目内に「Equalizer」機能が追加されました。
まぁよくあるイコライザーの機能で、ある特定の周波数を増減させることにより音を作り出します(サウンドエフェクター)。
製品によって指定されている周波数は違いますが、Nahimicでは10の周波数(10 BANDS)を調整することができます。
それぞれの音域をザックリと分けると以下のようになります。
- 32~125Hz : 低音域
- 250~1kHz : 中音域
- 2~16kHz : 高音域
オススメの設定
オススメの設定に関して色々調べてみると、大体どのサイトでも「Eargasm Explosion」という、海外の人がSNS上で公開した設定を紹介していました。
この設定は「Eargasm Explosion」という名前の通り、耳に対して爆発するような感覚のゾクゾクする刺激を与えてくれるという感じです。(まぁかなり大袈裟な感じですが…)
設定としては以下のとおりになります。(左から+3,+6,+9,+7,+6,+5,+7,+4,+11,+8)
まぁぜひ試しに設定してみてください。
また、他にも色々と名前のついたスペシャルな設定があるようですので、興味を持った方は調べてみてください!
マイク
ここでは以下の2つのシーンに応じた、マイクプロファイルの選択と設定が出来ます。
それぞれデフォルト設定のまま使用するか、自分で好きなように設定して使用するかは自由です。
自由に設定した後に、デフォルトの設定に戻すにはリセットをクリックします。
- チャット
- カンファレンス
雑音抑圧(Static noise suppression)
電子機器などから発生するノイズを大幅に除去することで、クリアで聞き取りやすい音声通信を実現します。
マイクで一番注目すべき機能は「雑音抑圧(Static noise suppression)」です。
実際にこの雑音抑圧機能を使用してみたのですが、謳い文句通りかなり綺麗にノイズを除去できているような感じはします。
知り合いとボイスチャットをした時にもこの機能を使用してみたのですが、その知り合いも自分の声が聞き取りやすくなったと言っていました。
他にはYoutubeやTwitchなどで動画配信をしている人にとっては役に立つ機能かもしれませんね。
その他の設定
「エコー除去」と「ビームフォーミング」に関しては、アナログマイクのみ対応となっているのでご注意ください。
- 音声レベラー(Voice stabilizer)
- マイクに入ってきた音声ボリューム強弱の振れ幅を少なくし、最適なボリュームに調整する。
- エコー除去(Echo cancellation)
- マイクがスピーカーから発生した音を拾ってしまうことを防ぎ、音声通信にエコーが掛からないようにする。
- ビームフォーミング(Lateral sound cancellation)
- マイクの正面に対して発生した声だけを拾い、周囲で発生している雑音が入りにくくする。
サウンドトラッカー
サウンドトラッカーはゲーム内の足音や銃声音などの音が、どの方角から発生していたか視覚的に表示してくれるユニークな機能です。これにより、聴覚と視覚を合わせた索敵が可能となります。
サウンドトラッカーについて
サウンドトラッカーはゲーム内で発生した「銃声音」や「足音」などが、どの方角から聞こえてきたのかをプレイ中のゲーム画面上にオンスクリーンディスプレイ(OSD)出来るという面白い機能です。
実際のゲーム画面上には「レーダー型の丸い円」が表示されます。
このレーダーの「大きさ」や「透明度」を変えることが出来ます。
大きさを変えるには「スケール」を調整します。
右に動かすとレーダーが大きくなり、左に動かすと小さくなります。
透明度を変更するには「透明度」を調整します。
右に動かすと透明度が増し、左に動かすとレーダーが濃くなります。
またマウスでドラッグすることで、レーダーの「位置」を変えることも出来ます。
そしてレーダーの「色」を変えることも出来ます。
例えば赤色に変更してみます。
実際のゲーム画面上ではこんな感じになります。
機能を使用するには
サウンドトラッカー機能を利用するには、設定項目より「サウンドトラッカーエンジン」を「有効」にする必要があります。
またこの機能を利用するには、ゲーム自体がサウンドトラッカーに対応している必要があります。
どのゲームが対応しているのか知りたい方は、下記の公式リンクよりご確認ください。
Sound Sharing
ナヒミックサウンドシェアリングを使用すると、PCに接続された2つのヘッドフォンにオーディオ(ゲーム、映画、音楽…)を再生できます。
サウンドを複製するためのアダプターは必要ありません。また、誰かを邪魔することなく、友達と一緒にメディアコンテンツを楽しむことができます。
<Nahimic公式より>
2020年5月上旬頃にアップデートによって追加された機能です。(多分)
「Sound Sharing」の機能は名前の通り、2つのヘッドフォンで1つの音(sound)を共有(share)することができ、しかもそれぞれ別々に音量を調整できるのも良い感じです。
なので恋人や友人や家族と、同じ映画やゲーム及び音楽を聞く時に便利だと思います。
ちなみに現時点ではBluetooth接続ヘッドフォンにのみ対応していますので、使用の際にはご注意ください。
追記
2021年4月上旬のアップデートにより、「Sound Sharing」から「Sound Sharing Plus」という名称に変わりました。
そしてその主な変更点としては「Bluetooth接続以外の機器」にも対応したことです。
例えば片方は「Bluetooth接続のヘッドホン」で、もう片方は「オーディオジャック接続のイヤホン」みたいな感じでも大丈夫です。
Nahimicは使用できません
Nahimicを起動すると「Nahimicは使用できません」と表示され、「オーディオドライバが最新ではないか、システムに互換性がありません」と続きます。
今まで使用できていたのにこの表示が出た場合、オーディオドライバを最新のものに更新すれば直る可能性があります。あくまでも”可能性“ですが。。。
手順
- 最新のドライバファイル(zip)をダウンロード
- zipを解凍しSetup.exeを実行
- 再起動後にインストール
最新のドライバファイル(zip)をダウンロード
MSI公式へ行き最新のオーディオドライバファイル「Realtek HD Universal Driver (include Nahimic Driver)」をダウンロードします。
zipを解凍しSetup.exeを実行
zipファイルの中にあるSetup.exeを実行すると、古いドライバがアンインストールされます。
そして再起動されます。
再起動後にインストール
そして再起動後に最新ドライバがインストールされ、Nahimicを起動すると使用することができました。
終わりに
とりあえず一通り「Nahimicの機能」について紹介しました。
分かりやすいように、記事の途中に音声ファイルなどを付け加えようとは思ってはいたんですけど、結局めんどくさくなったので止めてしまいました…
なので興味のある方は、ぜひ直接自分の耳で聞いて体験してみてください。(その方が分かりやすいと思うので)
そしてこのサウンドユーティリティソフトの評価に関しては、それぞれ皆さんにおまかせします。ただ個人的な感想をいわしてもらうと「まぁ思っていたよりかは良いかな?」ってな感じです。
なおソフトウェアの更新などで機能の追加があった場合には、その都度また少しづつ記事を更新していこうと思っています。
それでは以上で「Nahimic」の機能やレビューについての記事は終わりとなります。
また別の記事でお会いしましょう!
さようなら~