電源オプションとスリープの便利な機能や設定方法
こんにちはchessinuです。
Windows PCを購入してから、電源オプションやスリープ設定などを初期設定のまま使用している方もお多いかと思います。
そのまま使用していても特に問題はないのかも知れませんが、やはりある程度カスタマイズして使用した方が色々と使いやすいと思います。
ただ使いやすさだけで済む話ならいいのですが、設定方法を知らないと困る様な状況(トラブル)も発生したりするので、ある程度は設定に関する知識は持っておいた方が絶対に良いです。
ということで今回は電源オプションとスリープに関する様々な設定を、Windows10を使用して紹介していきます。
スリープモード・休止状態・シャットダウンの違いについて
まず最初に、「スリープモード」と「休止状態」および「シャットダウン」の違いについて簡単に紹介します。(★スマホの方は横にスクロールして見てください)
休止状態 | スリープモード | シャットダウン | |
---|---|---|---|
データの状態 | HDD/SSDに保存 | 一時的にメモリに保存 | 自分で保存or非保存 |
起動時間 | 普通(2位) | 早い(1位) | 遅い(3位) |
起動時の消費電力 | 普通(2位) | 低い(1位) | 高い(3位) |
待機電力 | 普通(2位) | 高い(3位) | 低い(1位) |
( )内の数字は3つの中での順位です。
だいたいこの様な感じになります。
それぞれの項目に関してもう少しだけ詳しく見ていきます。
それぞれのメリット・デメリットについて
休止状態
PCを作業中から休止状態にすると、開いていたプログラムやファイルを一度HDD/SSDに保存して電源を「OFF」にします。
- 休止状態中に何らかの原因で電力が不通になっても、HDD/SSDに保存してあるのでデータが失われるリスクが低減される。
- 起動時に必要な電力が「シャットダウン」よりは抑えられるが、「スリープモード」よりは高くなってしまう。
- 起動に必要な時間が「シャットダウン」よりは速いが、「スリープモード」よりは遅くなってしまう。
スリープモード
PCを作業中からスリープモードにすると、開いていたプログラムやファイルは一時的にメモリに保存され、PCの電源は「ON」のまま省電力状態になる。
- 「休止状態」や「シャットダウン」に比べて、起動の時間が速い。
- 何らかの原因で電力が不通になると、メモリに保存されていたデータが失われるリスクがある。
- PCの電源自体はONのため、待機電力が「休止状態」や「シャットダウン」に比べて高くなる。
シャットダウン
実行中の全てのプログラムを閉じて電源をOFFにする。シャットダウンする前に、必要なデータなどは各自で保存しておく。
- 電源をOFFにするので、待機電力が低くなる。
- 起動するのに他の状態と比べて一番時間がかかる。
- 起動時の電力が「休止状態」や「シャットダウン」に比べて高くなる。
以上のことをまとめると
・起動の速さ
「スリープ > 休止状態 > シャットダウン」
・起動時の消費電力の高さ
「シャットダウン > 休止状態 > スリープ」
・待機電力の高さ
「スリープ > 休止状態 > シャットダウン」
ただしMicrosoft公式のデータによると
- 90分以上作業をしない場合には、「シャットダウン」をした方が節電効果があるそうです。
- 逆に90分以内にまた作業を始める場合は、「スリープ(スタンバイ)」の方が節電効果はあるそうです。
電源とスリープに関する様々な設定
それでは電源とスリープに関する設定を分かりやすいように、「節電目的用」・「困った時の確認用」・「その他の設定」の3つに分けて紹介していきます。
節電目的用の設定
まず始めに「節電目的用の設定」に関してですが、基本的に以下の様な設定項目があります。
- 節電目的の設定
無操作時の設定に関すること
無操作時にディスプレイ(モニター画面)の電源が切れるまでの時間設定
無操作時にディスプレイの電源を切って節電します。
設定時間は「1分~5時間」の中から選択し、無操作時にディスプレイの電源が消えないようにするには、「無し」という設定を行います。
デスクトップPCでモニターに電源ボタンがある場合はそちらから「OFF」にすればいいのですが、ノートパソコンなどはモニターの電源ボタンが無いことがほとんどなので、こちらから設定する必要があります。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. コンピューターがスリープ状態になる時間を変更
無操作時にスリープモードにして節電します。
設定時間は「1分~5時間」の中から選択。
また、無操作時にスリープモードにならないようにするには、「無し」という設定を行います。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. コンピューターがスリープ状態になる時間を変更
無操作時に休止状態にして節電します。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. 電源プランの編集
- 4. 詳細な電源設定の変更
- 5. スリープ
- 6. 次の時間が経過後休止状態にする
<設定手順>
「ハードウェアとサウンド」から「電源プランの編集」を選択します。
「詳細な電源設定の変更」を選択します。
スリープの中から、「次の時間が経過後休止状態にする」を選択して時間を変更します。
HDDへのアクセスが無かった場合に、HDDの電源を切ることで節電します。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. 電源プランの編集
- 4. 詳細な電源設定の変更
- 5. ハードディスク
- 6. 次の時間が経過後ハードディスクの電源を切る
<設定手順>
「ハードウェアとサウンド」から「電源プランの編集」を選択します。
「詳細な電源設定の変更」を選択します。
ハードディスクから「次の時間が経過後ハードディスクの電源を切る」を選択して変更します。
ある一定時間、USBポートを使用していない場合は電源を切って節電します。
デフォルト設定では「ON」になっていますが、USB接続機器への動作の妨げになる可能性もあるので「OFF」にしておいても良いかも知れません。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. 電源プランの編集
- 4. 詳細な電源設定の変更
- 5. USB設定
- 6. USBのセレクティブ サスペンドの設定
<設定手順>
「ハードウェアとサウンド」から「電源プランの編集」を選択します。
「詳細な電源設定の変更」を選択します。
USB設定から「USBのセレクティブ サスペンドの設定」を有効 or 無効に選択します。
無線接続に関する電力(パフォーマンス)設定を以下から選択します。
- 最大パフォーマンス
- 省電力(低)
- 省電力(中)
- 省電力(高)
無線LANや無線機器を使用している場合は、「省電力」にすると接続が悪くなる可能性があります。
なのでこちらの設定を「最大パフォーマンス」に設定した方が良いかも知れません。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. 電源プランの編集
- 4. 詳細な電源設定の変更
- 5. ワイヤレスアダプターの設定
<設定手順>
「ハードウェアとサウンド」から「電源プランの編集」を選択します。
「詳細な電源設定の変更」を選択します。
ワイヤレスアダプターの設定を選択します。
困った時に確認する用の設定
では次に「困った時に確認する用の設定」に関してです。
基本的によく見られるトラブルの原因となるのは、以下の様な項目を設定した時に起こったりします。
高速スタートアップの設定
Windows8から導入された「高速スタートアップ」機能ですが、はっきり言って色々なトラブルを引き起こす原因となるので、確実に「無効」にしておいた方が良いです。
例えば「高速スタートアップ」機能をONにすることで、以下の様な現象が報告されています。
- PC起動中の画面からBIOS(UEFI)へと行けなくなる
- 接続デバイスなどに不具合が発生する
- 通常よりシャットダウンが遅くなる
- Windows updateに失敗する
- ブルースクリーンが多発する
- …etc
他にもまだ事例が有るようですが、気になる方は「高速スタートアップ リスク」などでググると色々わかると思います。
Windows10をインストールした時のデフォルト設定は「ON」になっているので、実際に自分もBIOS関係で悩まされた経験が過去にあります。
設定手順
というわけで、「高速スタートアップ」の設定の仕方は、以下のような手順になります。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. 電源ボタンの操作変更
- 4. 現在利用可能ではない設定を変更します
- 5. 高速スタートアップを有効にする
ハードウェアとサウンドから「電源ボタンの操作変更」を選択します。
「現在利用可能ではない設定を変更します」を選択。
「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外します。
スリープモードや休止状態が消えた時の設定
電源メニューにスリープモードや休止状態を「表示する or 表示しない」に関する設定です。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. 電源ボタンの操作変更
- 4. 現在利用可能ではない設定を変更します
- 5. スリープ
設定手順
ハードウェアとサウンドから「電源ボタンの操作変更」を選択します。
「現在利用可能ではない設定を変更します」を選択。
「スリープ」と「休止状態」を表示するか or しないかを選択します。また「高速スタートアップを有効にする」にチェックが入っている場合は外します。
スリープ状態から勝手に電源が入るのを防ぐ設定
真夜中に突然PCが起動してしまう時がありませんか?
原因としては「何かしらの電波や振動が干渉した」なども考えられますが、おそらく「スリープ解除タイマーの許可」設定をすることで防ぐことが出来ると思いますので、ぜひ試してみてください。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. 電源プランの編集
- 4. 詳細な電源設定の変更
- 5. スリープ
- 6. スリープ解除タイマーの許可
設定手順
ハードウェアとサウンドから「電源プランの編集」を選択します。
詳細な電源設定の変更を選択します。
スリープから「スリープ解除タイマーの許可」を選択して、「無効」にします。
その他の設定
その他の役に立ちそうな設定を紹介します。
役に立ちそうな設定
パソコンケースやキーボードなどに付いている、「電源ボタンやスリープボタン」を押した時の動作設定の変更方法を紹介します。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. 電源ボタンの動作の変更
<設定手順>
ハードウェアとサウンドから「電源ボタンの動作の変更」を選択します。
動画を見たり音楽を聞いている時は設定したスリープ時間になっても、スリープモードに移行させないようにする設定方法を紹介します。
- 1. コントロールパネル
- 2. ハードウェアとサウンド
- 3. 電源プランの編集
- 4. 詳細な電源設定の変更
- 5. マルチメディアの設定
- 6. メディア共有時
<設定手順>
ハードウェアとサウンドから「電源プランの編集を」選択します。
詳細な電源設定の変更を選択します。
マルチメディアの設定から「メディア共有時」を選択して、「アイドリングがスリープ状態になるのを回避する」を選択します。
まとめ
取り敢えず思いついた範囲でまとめてみましたが、また何かあれば少しづつ追加していきたいと思います。
電源周りの設定などを知っておくことで、解決できるトラブルは沢山ありますので、これを機に現在の設定を確認したり変更したりしてみてください。
なお変更する前には、必ず現時点での設定を覚えておいてください。
それでは以上で電源オプションとスリープに関する様々な設定の紹介の記事は終わりとなります。
また別の記事でお会いしましょう!
さようなら~