隙間に挟むだけで即解決!
こんにちはchessinuです。
GBオーナーであれば誰しもが直面する、GB350(GB350S)特有の「クラッチレバーガタツキ問題」。笑
まぁこのグラグラ・ガタガタ感を分かりやすく例えると、普通のバイクが「立ちごけ」をしてレバーを壊した後みたいな状態です。(純正なのに…)
しかしこんなクラッチレバーのガタツキを誰でもお手軽に素早く直すことができる「解決方法」があるので、今回はそれについて紹介した記事となっています。
ただ正確には「直す」ではなく「抑える」と言った方が良いのかも知れませんね。
GB350(GB350S)のクラッチレバーとブレーキレバーについて
まず始めにGB350とGB350Sのクラッチレバーとブレーキレバーについて簡単に紹介します。
- クラッチレバーがガタつく理由
- クラッチレバーがガタつく問題の解決方法
- 社外品クラッチレバーとブレーキレバーの紹介
- 純正クラッチレバーとブレーキレバーの値段
クラッチレバーがガタつく理由
GB350(GB350S)のクラッチレバーが「上下方向」にガタつく理由はとても単純で、クラッチレバーを固定しているブラケット(ホルダー)に若干の「隙間」があるからです。
当然のことながらこの「余分な隙間がある状態」でクラッチレバーを上げ下げすると、「カコッカコッ」と音を鳴らせながらブラケットにぶつかって動いてしまいます。(これがいわゆるガタツキ)
試しにクラッチレバーを固定しているブラケットの上下にある「ボルト」と「ナット」を強く締めてみましたが、余分な隙間が狭くなることはありませんでした。
クラッチレバーがガタつく問題の解決方法
ではどの様にしてクラッチレバーのガタつきを「抑える」のかと言うと、単純にブラケットとクラッチレバーの間に何か「適当な物」を挟みこみ、この余分な隙間を埋めてやればいいだけです。
社外品クラッチレバー&ブレーキレバーの紹介
こちらはGB350(GB350S)専用品ではなく「汎用品」になりますが、GB350に対応した「可倒式ブレーキレバー」がアクティブから発売されています。
手の大きさなどに合わせて多段階にレバー位置の調整が可能な他、レバーを真っ直ぐに引くことができるため、指先の力が正確に伝わり安全にライディングすることができるそうです。
また台湾のパーツメーカー「DIMOTIV(ディモーティブ)」から、GB350とGB350S専用のブレーキ&クラッチレバーセットが発売されました。
こちらの製品は全部で「3タイプ」あるのですが、手のサイズに合わせた「6段階調整機能」が付いているタイプ1が標準で、そのタイプ1に転倒した際の保護機能として「可倒式」を追加したのがタイプ2、そのタイプ2に長さ調整機能の「エクステンション」を追加したのがタイプ3となっています。
なおレバー本体の色とアダプターの色は「セット」になっているようで、自分で色を組みわせて選ぶことはできないようです。
6段階アジャストレバー(タイプ1)
6段階可倒式アジャストレバー(タイプ2)
エクステンション付6段階可倒式アジャストレバー(タイプ3)
純正クラッチレバー&純正ブレーキレバーの値段
一応参考までに、GB350とGB350Sの純正クラッチレバーと純正ブレーキレバーの税込価格を紹介します。
- GB350(GB350S) クラッチレバー : 1,450円
- GB350(GB350S) クラッチケーブル : 1,700円
- GB350(GB350S) ブレーキレバー : 1,450円
クラッチレバーのガタツキを直す方法
GB350とGB350Sのクラッチレバーのガタつきを「直す(抑える)方法」をいくつか挙げてみましたが、基本的には先ほど紹介したとおり、ブラケットとレバーの「隙間に物を挟む」ことになります。
- キジマのクラッチレバーシムを挟む
- ワッシャー又はシムリングを挟む
- 何か適当な物を挟む
- クラッチレバーを交換する
キジマのクラッチレバーシムを挟む
有名バイクパーツメーカーのキジマから、GB350(GB350S)のクラッチレバーのガタツキを直す専用の「クラッチレバーシム」が販売されています。笑
こちらは同じクラッチレバーシムが2枚入っていますが、実際に使用するのは1枚だけで、残りのもう1枚の方は「交換用」なので失くさないように保管しておく必要があります。
ちなみに大きさを測ってみましたが、「内径が8mm」で「外径が11~12mm」でした。厚さに関しては薄すぎて測定不可能でしたが、おそらく「0.4~0.5mmぐらい」だと予想します。
- メーカー
- キジマ
- 価格
- 550円(税込)
- 材質&色
- 樹脂製&黒色
- 適合車種
- GB350/GB350S
- 特徴
- クラッチレバーの上下方向のガタツキを軽減するシムセット。摩擦音や摩耗が小さく、摺動(しゅうどう)・回転部品に適した素材を使用。
ワッシャー又はシムリングを挟む
キジマのクラッチレバーシムと似た製品ですが、こちらの岩田製作所が販売している「シムリング(8mm×14mm×0.1mm)」を隙間に挟んでみても良いと思います。
この岩田製作所のシムリングを使用するメリットは、隙間に挟み込む厚さを「0.1mm単位」で微調整でき、しかも10枚入りで約300円とコスパに優れているところです。
ちなみにキジマと岩田製作所のシムリングの大きさを比べてみるとこんな感じです。(左がキジマで右が岩田製作所)
何か適当な物を挟む
わざわざシムリングを買うのが面倒くさかったので、適当にビニールテープを切って挟んでみました。
真ん中をボルトが通せるように切っておきます。
それをこんな感じでセットして、クラッチレバーとブラケットの間に挟み込んでみました。
それで結論から言うと「大失敗」でした!笑
と言うのも、ビニールテープでは「滑り」が悪すぎてクラッチレバーの動きがめちゃくちゃ鈍くなり、走行していてガチで危険な感じがしたからです。
なので普通に「キジマ」か「岩田製作所」のシムリングを購入して使用した方が良いと思います。(値段も安いですし)
クラッチレバーを交換する
結局のところシムリングは「消耗品」なので、純正のクラッチレバーを使用している限り、シムリングを定期的に交換する必要があります。
なのでもういっそのことクラッチレバーを全く別の「社外品」に交換してしまうのも良いと思います。
クラッチレバーのガタツキを直す道具と作業手順
道具(工具)
今回GB350(GB350S)のクラッチレバーのガタツキを直すのに使用する道具は以下のとおりです。
- キジマ クラッチレバーシム
- 岩田製作所 シムリング
- ソケットレンチ(10mm)
- グリス
作業手順
今回GB350(GB350S)のクラッチレバーのガタツキを直す作業手順は以下のとおりです。
- ブラケットのボルトとナットを外す
- シムリングを隙間に挟む
- シムリングの厚さを変えて微調整
- クラッチレバーの遊びの調整
クラッチレバーのガタツキを直す作業~キジマ編~
ブラケットのボルトとナットを外す
まず始めに「クラッチレバーカバー」を捲っておきます。
カバーを捲るとクラッチレバーを固定しているボルトとナットが見えます。
ブラケットの上部からボルトを通し、下部でナットによって固定しています。
先にブラケット下部にあるナットを「ソケットレンチ(10mm)」で取り外します。
続いてブラケット上部から通しているボルトをソケットレンチ(10mm)で取り外します。
シムリングを挟む
ボルトとナットを取り外し終えたら、次にクラッチレバーとブラケットの上部の隙間にキジマのシムリングを挟み込ませます。
ここは頻繁に擦れる箇所なので、念のためクラッチレバーとシムリングに「適当なグリス」を軽く塗布しておきます。
後はボルトとナットを外した時と「逆の手順」で元の状態に戻していきます。(一応ボルトにも軽くグリスを塗っておきました。)
それでクラッチレバーを上下方向に動かしてみましたが、確かにだいぶグラつき具合が抑えられたと思います。
ただ少しまだグラグラする気がしたので、試しにキジマのシムリングを「2枚重ねた状態」で隙間に挟んでみようと思ったのですが、それだと分厚くなりすぎて隙間に入れることができませんでした。
なので2枚重ねた状態ではなく、プラケットとクラッチレバーの「上部の隙間に1枚」と「下部の隙間に1枚」ずつセットして挟めるか試してみましたが、これでもキツくて入れることができませんでした。
以上でキジマのクラッチレバーシムリングの取り付け作業は完了しましたが、わずか数分でできるような簡単な作業でクラッチレバーのガタツキ問題を解決することができました!
クラッチレバーのガタツキを直す作業~岩田製作所編~
シムリングの厚さを変えて微調整
次に「岩田製作所」のシムリングを隙間に入れていくのですが、こちらは先ほどのキジマのシムリングとは違い、1枚の厚さが「0.1mm」と非常に薄いので、シムリングを何枚か重ねて隙間に入れる必要があります。
それでとりあえず試しみないと全くわからないので、適当に「4枚(0.4mm)」のシムリングを重ねて入れてみましたが、ユルユル過ぎて駄目でした。
次に「5枚(0.5mm)」のシムリングを重ねて同じ様に挟んでみましたが、これはキジマのシムリングを1枚挟んだ時と似たような感じだったので、まぁ悪くはないと思います。
ただもう少しキツくしたかったので、「6枚(0.6mm)」のシムリングを上部の隙間に3枚と下部の隙間に3枚ずつ重ねて挟んでみました。
結論から言うと、個人的にはこの「6枚重ね(0.6mm)」が一番しっくりきました。
ちなみにこの後に「7枚(0.7mm)」のシムリングを重ねて挟んでみましたが、キツキツ過ぎてクラッチレバーの動きが非常に悪くなってしまったので駄目でした。
個人的な結論
個人的には以下の2パターンがしっくりきて良い感じに思えました。
まず一つは先ほど紹介した「岩田製作所のシムリング6枚」を隙間に入れる方法で、そしてもう一つが「キジマのシムリング1枚」と「岩田製作所のシムリング1枚」を重ね合わせて隙間に入れる方法です。
キジマのシムリング1枚だけでは少しだけガタツキ感があったのですが、そこに岩田製作所の「シムリング1枚(0.1mm)」を足すだけでだいぶ改善されたような気がしました。
ただしガタツキ加減に関しては車体による「個体差」があるので、実際に色々と厚さを変えながら自分のGBに合うように微調整してみてください。
クラッチレバーの遊びの調整
特に問題はないと思いますが、最後に一応クラッチレバーの「遊び量」の確認をしておきます。
クラッチレバーの遊び量の調整や、クラッチレバーがスムーズに動くかどうかの点検をする際には、それぞれハンドルを「真っ直ぐにした状態」と「左右に切った状態」で確認作業を行う必要があります。
クラッチレバーの遊び量の調整方法
クラッチレバーの遊び量は「10~20mm」が適正値となっており、それを調整するにはクラッチリフタアーム側の「ロアアジャストナット」で行います。
まず始めにロックナット(赤矢印)を12mmのスパナで緩め、次に必要に応じてロアアジャストナットを14mmのスパナで回転させます。
そして遊び量が決まったら、アジャストナットを保持した状態でロックナットを「指定トルク(8.5N・m)」で締め付けます。
以上で「GB350とGB350Sのクラッチレバーのガタツキを抑える方法」について紹介した記事は終わりとなります。
さようなら~
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